アンモニアによるキトサンの不溶化 : 不溶化の検討

概要

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我々は糖尿病患者の血糖値が上昇すると自動的にインスリンを投与する浸透圧バルブの研究をしている。透過膜を用いて血糖値の変化による浸透圧でダイアフラムが開閉するバルブシステムを利用し、自動的にインスリンを投与する。このシステムにはエネルギー供給と制御系を必要としない。この構造は、光硬化性エポキシ樹脂で作った筐体、酢酸セルロースによる透過膜及びラテックス系のダイアフラム弾性膜からなる。この浸透圧バルブで血糖値が上昇すると透過膜を介し筐体内の溶媒が流出し、筐体壁の一部が弾性膜であれば体積変化によって変形するダイアフラム弁となる。これまでに動物実験によって、この浸透圧バルブによってインスリンが体内に注入されることを確認している。これまでは光硬化性エポキシ樹脂によって浸透圧バルブを作製してきたが、生体適合性を考慮してキトサンによる浸透圧バルブの検討を行った。そのためには水溶性のキトサンを不溶化する必要があり。グルタルアルデヒドで不溶化したキトサンが透過膜として機能することは確認したが、筐体部に適していなかった。そこでアンモニアによるキトサン不溶化を試み、透過膜と筐体の両方を作製可能であることを確認した。そしてアンモニアによる不溶化現象を定量的に検討したので報告する。
2009-10-22

アンモニアによるキトサンの不溶化 : 不溶化の検討

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