補液, 栄養管理に難渋した上腸間膜静脈血栓で短腸症候群に陥った重症心身障害児の1例
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概要
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補液, 栄養管理に難渋した先天性AT-III欠乏症により上腸間膜静脈血栓症で小腸大量切除を行った重症心身障害児の1例について報告する. 症例は21歳女性で, 17歳時にAT-III欠乏症による上腸間膜静脈血栓症で小腸大量切除が行われ, 残存小腸は20cmで回盲弁は温存された.術後経腸栄養を併用しながらの中心静脈栄養で管理が行われた.先天性凝固異常に対してワーファリンによる抗凝固療法を続けたが中心静脈ルートの確保が困難となった時点で経腸栄養への転換を試みたが, 低栄養, 急速広範囲に進展した深部静脈血栓症からDIC症状, 腎機能不全が進行し全身浮腫に加え胸水, 心嚢水の貯留のため死亡した.長期間の中心静脈栄養管理が必要となる症例では, 腸管機能を維持しながら経腸栄養とバランスをとりながらの栄養管理が必要である.
- 2009-09-25
著者
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