視線入力インタフェースのための交流増幅眼電図による視線移動量算出方法の検討(マルチメディア処理)

概要

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多くの視線入力インタフェースで使われる光学的眼球運動測定装置は一般的に高価である.また,眼球運動のみを測定する場合には,使用者の頭部を拘束するなど制限を加える必要がある,そこで我々は,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)と交流増幅した眼電図(E0G)を利用する新しい視線注視入力インタフェースを提案した.このインタフェースは,使用者の頭部拘束を回避でき,安価で簡単にインタフェースが構築できる.本論文では,視線注視領域判定が行える方法として交流増幅眼電図から移動量を算出する新たな方法を提案した.そして,指示した指標を注視させる基礎的な実験を行い,新提案方法から得られた特性を明らかにし,従来方法と比較検討した.その結果,新提案方法は,得られる移動量電位が従来方法の5倍以上と大きいことが明らかにされた.また,視線入力インタフェース使用を想定した評価により,注視状態判定成功率が新提案方法で約97%となり,従来方法より2倍ほど高い判定率が得られることや,注視領域判定成功率においても新提案方法で約97%となることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-10-01