小学生に対する心理教育グループの課題,デザイン,実践(臨床心理学)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では,現代の児童に関する心理社会的発達の問題分析を通して,心理教育的グループの基本的な狙いを明確化し,実践手法の構築とその効果例を示した.現代児童の発達課題として,文明化された快適な生活が引き起こす生活機能・養育機能の低下に伴う感性の衰弱化を指摘し,児童期における心理教育的目標を,「からだ」,「ことば」,「関わり」の基本的はたらきの習得と同定した.それを基に,生活,学び,仲間関係における問題の諸側面を論じ,プログラム化のポイントとして,声を出すこと,対象と話すこと,力を出すこと,ルールを用いるここと,グル-プでの達成などを挙げた.さらに,デザイン例としてプログラム実践の具体像を描き,上記ポイントに関する効果の具体的な現れを紹介したそこでは,上記ポイントが適切に扱われる土台として,カウンセリング訓練生達の子ども一人一人に対する丁寧な関わりやつながり感覚が,グルー・プ全体を安全空間にする重要な役割を果たしていたことが示唆された.
- 国際基督教大学の論文
著者
関連論文
- 教師の対人ストレス対処方略に関する臨床心理学的研究(4) : 児童・生徒との関係におけるストレスと対処方略の類型化の試み(教育心理)
- 教師の対人ストレス方略の臨床心理学的研究(3) : 養育者を対象とする典型場面の抽出に向けて(教育心理)
- 教師の対人ストレス方略の臨床心理学的研究(2) : 上司のリーダーシップの機能不全から生じるストレスの分析(教育心理)
- 教師の対人ストレス方略の臨床心理学的研究(1) : 実態調査にもとづく基礎研究(教育心理)
- 現代青年のアイデンティティ形成のための心理教育プログラムの開発と整備、およびプログラム指導者の育成
- 児童・思春期に対するグループ介入の基本問題と展開可能性 : 学校でうまくいかない子どもを中心に(臨床心理学)
- 心理療法におけるフィードバック機能と自己空間イメージ(臨床心理学)
- 小学生に対する心理教育グループの課題,デザイン,実践(臨床心理学)
- 心の安全空間を作るための教育的対話に向けて(臨床心理学)
- 教育的な対話空間を広げるためにできること(臨床心理学)
- 対話を作り出す鍵としての学級集団力動理解(臨床心理)
- グループカウンセリングワークショップのプログラム構成と成果(臨床心理)