児童・思春期に対するグループ介入の基本問題と展開可能性 : 学校でうまくいかない子どもを中心に(臨床心理学)
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概要
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本論文では児童・思春期の子どもに対するグループ介入に関するいくつかの問題を取り上げ,効果的なものにしていくよう基本問題を検討した.そのひとつとして,グループが置かれている文脈に留意することがしばしば欠けてしまっていることを指摘した,状況においてどのようなグループが求められているのかは文脈によるため,目標は全体の状況の理解を踏まえて明確にするべきである.グループ目標を達成するために,グループ介入のいくつかの分類を提示し検討した.もうひとつの問題は,心理社会的発達の問題を実践家が特に軽視しているということである.グループは,子ども達が表面上見せている行動上,および心理学的な問題の背後にある発達的苦闘を克服するのを援助するためにデザインされるべきである.これを踏まえて,グループの意味と児童・思春期の発達課題を簡潔に概観し,発達位相に適した活動内容を提示した,さらに,実践技術の問題,すなわちグループ規範,グループリーダーの役割,グループダイナミクスの重要性を,グループの実践的有効性を検証するために考察した.グループでの抵抗の効果的な取り扱い,精神分析的理解に基づく対話的手法,問題解決と目標達成のためにプログラムをデザインすることに関して,例を示した.最後に,将来の実践に向けて,グループデザインのアイデアを提示し,心理療法訓練生による心理教育的な活動グループの実践例を紹介した.
著者
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