肺癌に対する気管支形成術の適応(シンポジウムIII 肺癌(扁平上皮癌を除く)に対する気管気管支形成術の意義)
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概要
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肺癌に対する気管支形成術60例を非扁平上皮癌例を中心に手術適応に関して検討した.扁平上皮癌44例の5年生存率は66%,そのIII,IV期26例の5年生存率は45%であった.これに対して腺癌7例はいずれもIII,IV期例で1年生存率40%,最長20ヵ月で全例死亡した.大細胞癌の2例は,1例が術後5週肺炎で死亡1例が術後11ヵ月再発で死亡した.小細胞癌の1例は術後15ヵ月で癌死した.低悪性度肺癌の5例は術後10〜50ヵ月全例生存中である.扁平上皮癌は気管支形成術の対象として,絶対的非治癒切除となっても補助療法で長期生存が期待される例があるが,腺癌の適応例は術前予想した以上に癌は進行した状態で予後の改善が期待できない.低悪性度肺癌は気管支形成術の良い適応である.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1990-11-15
著者
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加勢田 静
独立行政法人国立病院機構神奈川病院呼吸器外科
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加勢田 静
東京都済生会中央病院
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西村 嘉裕
東京都立駒込病院
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池田 高明
東京都立駒込病院外科
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酒井 忠昭
東京都立駒込病院外科
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加勢田 静
東京都立駒込病院外科
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池田 高明
東京都立駒込病院
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加勢 田静
東京都立駒込病院外科
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加勢田 馨
慶應義塾大学病院呼吸器外科
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加勢田 静
慶應義塾大学病院呼吸器外科
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