通常学級における知的障害児に対する級友の態度に及ぼす接触および性別の影響について
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概要
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本研究では、調査に参加した6年生205名を接触経験以前に障害児に関する情報を得ていた群、情報を得ていなかった群、全く障害児と接触したことのない群の3つに分け、知的障害児に対する級友の態度に及ぼす接触経験、事前情報、性差の影響を検討した。生活場面に焦点を当てて作成した質問紙に基づく3尺度により3群を比較したところ、「同朋因子尺度」では接触条件で有意差が得られ、一番平均値が低かったのは情報を得ていなかった群であった。性別の要因では有意差は得られなかった。「見守り因子尺度」では同様に接触条件で有意差が得られ、一番平均値が低かったのは情報を得ていなかった群であった。性別の要因でも有意差が得られ、女子のほうが平均値が高かった。「行動目標因子尺度」では、性別の要因において有意差が得られた。以上の結果から、単なる接触では好意的態度には結びつかず、事前情報の有効性が示唆された。
- 障害科学学会の論文
- 2008-03-25
著者
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