九九-図形の変換課題「かけざんもよう」のCAI教材の作成と試行 : 「数感覚」を意識した通常学級および学習困難児のための教材として
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概要
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九九の答の一の位の数字(たとえば4×3=12ならば「2」)を直線でつなぐと五角形や星型などの規則正しい図形になるという算数の課題を、軽度知的障害のある児童2名の個別指導で用いた。基礎計算の答の想起が得意なA児には計算結果が図になるということに、逆に、計算が不得意だが図形を描くことは好むB児には、図形から正しい数を推測できることに気づかせることができた。さらにこの教材をCAI教材化したものが、通常学級の3年生の授業で困難なく活用でき、「数感覚」の様々な要素との関連をもたせられることがわかった。九九が不得意な児童であっても、九九表を見ながらならば学習可能な課題である。さらに、鉛筆と定規で線を引く作業が不得意な児童でもCAI教材ならば正確な直線を引くことや消すことが容易にでき、学習困難児が通常学級で級友とともにこの活動に参加できることが期待される。
- 2009-03-25
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