全盲学生に対する対人魅力に及ぼす障害開示条件の効果
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概要
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本研究は全盲学生の対人魅力に及ぼす障害開示の効果を,周囲に働きかける程度が異なる障害開示条件(ポジティブ条件・ミドル条件・ネガティブ条件)によって比較検討した。参加者は270名の健常学生であり,全障害開示条件の開示文を提示した後,自己開示認知項目,印象形成尺度,対人魅力尺度への回答を求めた。その結果,キャンパス内交流場面において,全盲学生が初対面の同性を相手に障害開示をする場合は,障害の説明や援助要請を積極的に行うことが対人関係に効果的であることが明らかとなった。また,障害開示の効果は,開示者と被開示者の関係が女子同士の方が男子同士よりも効果的であり,視覚障害者との接触経験のある者の方がない者よりも効果的であるため,これらを考慮した開示相手の選択が重要であると示唆された。今後は,異性間における障害開示の効果を検討すること,障害開示と対人魅力と援助行動との関係性を検討することの必要性が指摘された。
- 2010-03-25
著者
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