移動、読み、書きに関する援助要請課題における弱視学生の支援ニーズ、援助要請意図、個人要因の関連について
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概要
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本研究では、移動、読み、書きの課題に対する弱視学生の支援ニーズと援助要請意図の関連、及び、それらに及ぼす個人要因の影響を検討した。51名の弱視学生に質問紙調査を行い、各課題に対する支援ニーズ、援助要請意図、個人要因(性別・支援を受けた経験・日常生活の不便さ)を尋ねた。その結果、全ての課題に共通して、個人要因に関係なく、弱視学生の支援ニーズが高いことが見出された。それにも関わらず、弱視学生の援助要請意図は低く、支援ニーズがあっても援助要請に躊躇する傾向が見出された。書きの課題においては、この傾向に性別や支援を受けた経験が有意な影響を及ぼしており、女性が男性よりも、また、支援を受けた経験有群が無群よりも援助要請が容易であることが示された。したがって、書きの課題において援助要請に躊躇する弱視学生については、支援を経験させることで彼らの援助要請意図を高める可能性が示唆された。
- 2013-03-29
著者
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