しょう油加熱したイカ外套膜テクスチャーの変化について
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概要
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本研究はイカ外套膜をしょう油液中で加熱した場合の物性変化を官能的に評価するとともに,物性におよぼすしょう油の影響を明らかにするための一助として,しょう油の溶液特性の一つである低pHの作用について実験的に検索した。その結果,より低pHのしょう油溶液で加熱した方が筋繊維に平行に破断した場合の破断エネルギーの低下は大きく,筋繊維を横断して破断した場合の破断エネルギーは大きくなる傾向にあった。また,しょう油溶液と同等のpHを示す緩衝液による加熱でもこのことは追確認された。そのため,しょう油加熱によるイカ外套膜の物性変化にはしょう油のpHが大きく影響していることが本実験結果より推察された。また,官能検査による結果は機器測定によって得られた物性測定結果と一部異なる点もあるものの,おおむね同様の傾向を示しており,機器測定による物性測定の結果はある程度ヒトの感覚を反映するものであることが示唆された。
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