造血幹細胞移植患者に看護師が提供している看護援助と課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は看護師が造血幹細胞移植(以下,移植)患者に提供している看護援助およびその課題を明らかにすることである.研究者の所属機関および研究協力施設の倫理委員会で承認を得た後,近畿圏内の移植に携わり,研究参加に同意の得られた看護師20名(平均年齢34.9歳)を対象に,半構成的面接を行い類似した内容をカテゴリー化した。特徴的な看護援助内容について,移植前は, ≪移植に対する理解を効果的に促す≫≪無菌室でのセルフケアの教育を行う≫などが,移植後は≪無菌室でのセルフケアを促す≫≪無菌室収容中の患者の家族への支援≫などが抽出された。移植前の援助に関する課題は,≪移植についての情報の過不足≫≪移植に対する自己決定の難しさ≫などが抽出された。患者は簡単に移植の情報を得ているが,患者に理解できるように専門的な知識を提供されていないことから,移植が患者によって自己決定したとは言い切れないこと,前向きに取り組めていないことが考えられた。
- 大阪府立大学の論文
著者
-
湯浅 美保子
大阪府立成人病センター看護部
-
森 一恵
大阪府立大学看護学部
-
森 一恵
岩手県立大学看護学部
-
森 一恵
大阪府立大学 看護学部
-
三角 葉子
大阪府立成人病センター
-
福井 真由子
大阪府立成人病センター
-
小島 操子
聖隷クリストファー大学
-
湯浅 美保子
大阪府立成人病センター
-
三角 葉子
大阪府立病院機構大阪府立成人病センター
関連論文
- メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターにおけるがん看護の実際 : 米国視察研修報告
- 周手術期看護実習に携わる看護師が学生に求める学習内容と看護基礎教育への期待
- 看護師に対する禁煙指導強化のための取り組みとその効果
- 看護教育におけるeラーニング導入前後の学習活動状況の検討 : 看護大学生の自己学習活動,学習活動への支援ニーズ,情報リテラシーに焦点を当てて
- セラピューティック・タッチ (相補・代替医療の現況をみる--日常診療で知っておくべき多種多様のCAMを解説します) -- (エネルギー療法)
- 溶液キャスト法により調製したヒンダードフェノール・塩素化ポリエチレン有機ハイブリッドの動的粘弾性
- 臨地実習終了時の看護実践力におけるeラーニング導入の効果
- 基本実習後と応用実習後との比較にみる看護実践力の到達状況
- 看護学士課程の学生の情報活用の実践力と看護実践力の関連 : eラーニング導入前における学年間比較
- 周手術期の肺がん患者への術前オリエンテーションプログラムの作成と評価
- 新人看護師が求めている看護基礎教育における周手術期の学習内容
- 母子関係に関する研究 1.幼児期における手の働きに関する研究
- 教育講演 ジェネラリスト育成における『がん看護コアカリキュラム』の意義・活用方法 (第22回日本がん看護学会学術集会)
- 造血幹細胞移植患者に看護師が提供している看護援助と課題
- 悪性造血器疾患患者の造血幹細胞移植に関する自己決定の過程の分析
- 造血幹細胞移植の患者・その家族の治療上の決断への態度,コーピングの分析
- 音楽療法における痴呆老人の情緒的変化による検討
- 患者の自己決定権に関する問題についての考察 : ALSの患者2事例についての分析
- 緩和ケア病棟への入院を決定した肺悪性腫瘍再発患者の病状認知および緩和治療・ケアの場の決定に影響した要因
- 造血幹細胞移植前の患者の気分の変化と活気による移植の認識の違いについて
- がん対策推進基本計画を看護の視点で読み解く
- がん看護とQOLの現状と展望 (看護に活かすQOLの視点) -- (疾患別QOL向上に向けた実践)
- がん看護専門看護師(CNS)の教育と課題 (特集 ヒューマン・ケア)
- 造血幹細胞移植前の患者の気分の変化と活気による移植の認識の違いについて
- 高齢がん患者の終末期に関する意思決定支援の実際と課題