吃音児・者における肯定的自己評価の促進要因 : 成人吃音者に対する質問紙調査
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概要
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本研究は、吃音児が肯定的な自己評価を行うための要因をさぐることを目的とし、成人吃音者の思春期の経験を遡及的に調査し、自己評価にかかわる経験を分析・検討した。吃音者12名に予備調査を行い、自己評価にかかわる思春期における4つの経験を得た。これらの経験に関する質問を組み込んだ思春期の経験に関する質問紙および自己・吃音評価尺度を吃音者349名に実施した。その結果、以下の2点が明らかにされた。(1)肯定的な自己評価は吃音を肯定的にとらえることと密接な関係があること、(2)自己を肯定的に評価する吃音者は、思春期に吃音肯定の考えに出会っていた、あるいは吃音を原因とするいじめ・からかいを受けていない者であった。さらに対象者3名へのインタビューにより、吃音児は吃音肯定の考えを思春期前に伝えられ、そのメッセージを伝える人によってサポートされる重要性を明らかにした。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2004-01-30
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