幼児期から学齢期にかけての吃音指導の一例 : 間接法中心から直接法中心への移行に伴う母子の心理的変化(実践研究特集号)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
吃音指導における間接法が主に吃音児を取り巻く人的環境に働きかけるのに対し、直接法は吃音児の吃音行動そのものに直接働きかける方法として捉えられている。吃音を主訴とする事例に対して、幼児期から学齢初期に至るまでの約3年半、指導方法を検討しながらアプローチしたところ、吃音症状が改善傾向を示した。その要因として、(1)間接法中心から直接法中心への指導内容の移行、(2)母親の心理的変化、(3)本児の直接法に対する姿勢の3要因がうまくかみ合ったことによるものと考えられた。本事例を通して、吃音児指導は環境面への働きかけだけではなく、直接的に何らかの措置を講じることで問題を改善に導くことができる場合もあると考えられた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2002-03-31
著者
-
寺尾 恵美子
新潟大学歯学部付属病院
-
前新 直志
明倫短期大学保健言語聴覚学専攻
-
磯野 信策
新潟医療福祉大学医療技術学部
-
磯野 信策
新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科
-
磯野 信策
新潟医療福祉大学 医療技術学部言語聴覚学科
-
前新 直志
明倫短期大学 歯科衛生士学科専攻科 保健言語聴覚学専攻
-
前新 直志
国際医療福祉大学 保健医療学部言語聴覚学科
-
前新 直志
明倫短期大学
関連論文
- 新潟大学歯学部附属病院口蓋裂診療班登録患者の動向によるチームアプローチの評価について
- 幼児期から学齢期にかけての吃音指導の一例 : 間接法中心から直接法中心への移行に伴う母子の心理的変化(実践研究特集号)
- 精神疾患 吃音 (特集 小児神経・精神疾患臨床のトランジション--より良いキャリーオーバーを目指して) -- (小児期から成人期への臨床経過とその経年的なマネージメント)
- 幼児の発話に対する養育者の聴覚判定(2003年度学術大会抄録)
- 新潟大学歯学部附属病院口蓋裂診療班登録患者の動向によるチームアプローチの評価について
- 知的レベルが標準範囲の発達障害と吃音を有する小児の非流暢性および関連症状の特徴と臨床的示唆
- 音読時の吃音が顕著な学童女児の指導 : 間接的指導を取り入れて直接的指導を重要視した事例
- 実践研究 思春期吃音者に対する心理的援助と発話訓練
- 脳血管性痴呆症者の叙述能力 : 談話分析による直接話法と文節数の出現頻度
- タッピングによる吃音者の精神テンポの分析および発話との関係
- 発音の問題とその治療(シンポジウムテーマ:「ことばの障害とその支援」,2005年度倫短期大学 第3回公開講座)
- 人を対象とした研究活動の倫理を考える : 言語障害領域における脚光と悲劇(第4回(通算第87回):2003年7月24日(木),明倫短期大学学会月例研究会)
- 幼児期における非流暢性と吃音(2002年度明倫短期大学公開講座)
- 学齢期の重度吃音児における精神テンポ
- 幼児期の話ことばにおける非流暢性と吃音の関係(第68回:2001年11月29日(木),明倫短期大学研究会講演抄録)
- 発話刺激における「間」の時間的変化が幼児の発話反応に及ぼす影響
- 幼児の非流暢性発話に対する鑑別診断および母親の聴覚判定
- 発話速度刺激の変化が幼児の反応時間と復唱発話に及ぼす影響