脳血管性痴呆症者の叙述能力 : 談話分析による直接話法と文節数の出現頻度
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概要
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脳血管性痴呆症者の過去の3時期(小学校時代,青年期および最近)を回想した談話から直接話法と形態的側面としての文節数を採取した.計量国語学的手法を用いた談話分析を行い,健常者群と比較することでその特徴を明らかにした.対象者は健常者群10名,軽度痴呆群11名,中度痴呆群9名および重度痴呆群8名である.その結果,小学校時代に関する談話から得られた直接話法の出現頻度に関して,健常者群と痴呆症者群に差が示された.しかし,軽度痴呆群の談話内容については健常者群と同様に生き生きとした表現能力が保持されていた.また談話の文節数は痴呆重症度の進行により,また過去から最近になるほど低下した.
- 明倫短期大学の論文
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