分娩第1期に病院勤務助産師が実践しているケア

概要

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病院勤務の助産師が分娩第1期に実践しているケアを明らかにし,多忙な状況下におけるケアの示唆を得ることを目的に,病院に勤務する経験年数4年目以上の助産師6名を対象に半構成的面接法を用い,質的帰納的に明らかにした。分娩第1期に助産師が行っているケアは,《分娩進行の診断に基づいた分娩の自然な経過を支えるケア》《産婦のもっている力を引き出し,その力を可能にするケア》《夫・家族が分娩に参加できるようなケア》であった。この3つのケアはどのような状況においても提供されるベき基本となるベきものであった。そして,多忙な状況下におかれ,どうしても産婦の元を離れなければならない場合,《多忙な状況下で意図的に実施するケア》を取り入れ,途切れ途切れであっても,3つの基本となるケアが提供できるようにしていた。また,そのようなケアを実践している分娩第1期の助産師のケアの本質は,多忙であるか否かにかかわらず【産婦とともにあり,あなた1人ではないというメッセージを送りながら,産婦の望む分娩の手助けをすること】であると示唆された。
日本母性衛生学会の論文