妊婦の視点からみた助産外来を受診することの意味

概要

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目的:本研究の目的は,妊婦の視点から助産外来を受診する意味を明らかにすることである。方法:質的記述的研究を行った。研究協力者は,助産外来を受診した妊婦10名である。データ収集は半構成的面接とし,助産外来受診前後の思いに焦点をあて,助産外来の印象や助産師のかかわりについて面接を行った。分析方法は,逐語録を作成し,そこから助産外来についての語りを抽出,類似性に分類し抽象化を行い,サブカテゴリーとカテゴリーを生成した。結果:3のカテゴリーと12のサブカテゴリーが抽出された。妊婦は,切迫感や緊張感なく《気持ちのゆとり》をもって,助産外来を受診していた。また,助産外来を受診することは,助産師と自分との相互的な関係性を築く《助産師とのつながり》をもてる場であると感じていた。さらに,助産師は分娩期のみではなく,妊娠期から継続的にかかわることのできる身近な存在であるという《助産師の役割を知る》機会であるととらえていた。考察:妊婦が助産外来を受診する意味は,妊娠が順調に経過しているという身体的側面からのチェックや診断という意味の健診ではなく,精神的側面への影響をもたらしていた。それは,妊婦の話を聞き,一緒に考える身近な存在と感じられる助産師との相互的なコミュニケーションが取れる雰囲気であることによると考えられた。妊婦に求められ,助産師自身が自立して助産外来を行うためには,知識や技術の向上と同時に,妊娠期から継続して,妊婦と同じ視点でともに考えるという姿勢が重要であることが示唆された。

妊婦の視点からみた助産外来を受診することの意味

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