助産学実習における助産実践能力の習得に関する研究

概要

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目的:分娩介助実習における学生の助産実践能力習得について明らかにすることである。方法:4大学の助産学生と実習指導者を対象に「分娩介助に必要な能力」と「助産師として求められる能力」に関する項目を含めた無記名自記式質問紙を用いた。結果:4大学の助産学生30名と分娩介助実習時の指導者30名の承諾が得られた。学生は段階的に「分娩介助に必要な能力」と「助産師として求められる能力」を習得し,分娩介助を経験するごとに評価平均点は上昇していた。とりわけ, 8例目までは多くの項目で有意に評価平均点が上昇していたが, 8〜10例目では上昇がゆるくなっていた。さらに,「判断」「予測」「援助」の項目別にみると,「判断」に比べ,「予測」「援助」の順で習得状況が低くなっていた。また,学生と指導者の評価平均点に有意な差はほとんど認められなかったが,指導者評価が学生評価より全体的に高かった。考察:分娩介助実習における助産実践能力習得の特徴が明らかとなり,基礎教育として育てる能力と,卒業後に臨床の場で習得していく能力をふまえた教育方法の検討の必要性が考えられる。