日本産オオブユ属の1新種アポイキアシオオブユの記載
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概要
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著者は1976年6月25日,7月13日に北海道様似町でブユの調査を行い,アポイ岳麓部の冬島川で多数の老熟幼虫,蛹を採集し同時に人体に来襲する雌成虫をも多数捕獲した。幼虫,蛹を飼育し成虫を羽化させた結果これらはProsimulium属に属する新種であると認めたので,本文でProsimulium apoinaとして記載した。本種はP.sarurenseに極めて類似し,P. yezoense,P. alpestreにもかなり類似しているが,雌雄とも腿節脛節がすべて橙黄色であり,雄の後脚の第1,第2〓節が極めて幅広く膨隆しており,雌雄の生殖器の構造に特徴があり,特に雄のventral plateのventral processは先端に顕著な隆起部がありbasal armsは極めて太くなっており,蛹の呼吸糸は38〜40本,幼虫の体色は灰赤色であることなどにより明瞭に区別できる。本種に対しアポイキアシオオブユという和名を提唱した。本種は本属の種の中では極めて小型であり,人体に対する顕著な吸血性が認められた。
- 帯広畜産大学の論文
- 1977-11-25
著者
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