大豆の乾燥特性について : 微細構造との関係
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概要
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1)乾燥という現象を吸着の逆の脱離と同意義に解釈し,B-E-Tの式とHENDERSONの式を基調にして,大豆の乾燥実験とその処理に応用した。2)40℃における大豆の乾燥実験値とHENDERSONの式から算出した値との比較ではIsothermにグラフナイズすると,かなりの差がみられた。3)定数Cはグラフのポイントのとり方によって非常に大きく影響を受けるが,定数Vmはそれが少ない。4)大豆の吸着表面積は3.5×10^4[m^2/100g]で,シリカゲルの約1/2である。5)多分子層の際の層数nは関係湿度とともに増加する。6)大豆の水に対する第1層吸着エネルギーは11.6〜12.8(Kcal/mole)である。7)大豆の微細構造が毛細管よりなっていると仮定すると,その半径は20〜32(A^^°)であり,活性炭のそれの2〜4倍になる。8)上記の半径を実測するに必要な電子顕微鏡写真での倍率は100万倍程度になり,今回,それについては不本意な倍率で検鏡したことを後知恵として知った。しかし,脂肪球,液胞,Protein bodyの存在は一応確められ,今後,さらに詳細な構造を知る際の1つの布石になろう。
- 帯広畜産大学の論文
- 1969-02-10
著者
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