パニカム属導入系統の染色体数,染色体の行動および生殖様式
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概要
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パニカム属牧草4種2変種13系統の染色体数の同定を行うとともに,一部の系統については,さらに減数分裂期における染色体の行動と生殖様式を調査した。P. antidotale Retz.とP. laevifolium Hack.の供試系統は,2n=18 (2x)であった。P. coloratum L. var. makarikariense Goossensでは,3系統とも2n=36 (4x)であったが,P. coloratum L.には,2n=36 (4x)の系統(CPI 16794, CPI 17446)と2n=54 (6x)の系統(ソライ,PI 319485)が存在した。P. maximum Jacq.とP. maximum Jacq. var. trichoglume Eylesの供試系統は,すべて2n=32 (4x)であった。P. laevifolium Hack.の南アフリカ, P. coloratum L.のCPI 17446およびP. coloratum L. var. makarikariense Goossensのバンバッチでは,減数分裂第I中期(MI)において正常な染色体の行動が観察されたが,P. coloratum L.のソライでは,わずかながらIV価とI価染色体がみられ,やや不安定な染色体の行動が認められた。P. maximum Jacq.とRmaximum Jacq. var. trichoglume Eylesの供試系統(ガットンとN 561)では,MIにおいて数個のIV価染色体が形成され,さらに不安定な染色体の行動が認められた。P. coloratum L.とP. coloratura L. var. makarikariense Goossensの供試系統は他殖性で,P. maximum Jacq.およびP. maximum var. trichoglume Eylesの供試系統は,アポミクシスを行うと推定された。
- 日本草地学会の論文
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