栃(Aesculus turbinata)の実のヘキサン抽出物に含まれるCOX阻害物質の分離・同定(薬理学)
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概要
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栃の実抽出物はシクロオキシゲナーゼ(COX)活性を抑制するが,その活性成分は同定されていない.本研究では,この実のヘキサン抽出物に含まれるCOX阻害物質を4段階の液体クロマトグラフィーによって分離し,ガスクロマトグラフ質量分析法と核磁気共鳴法によって同定した.栃の実抽出液に含まれるCOX阻害物質はリノレン酸,リノール酸,オレイン酸で,これらの作用の強さは,リノレン酸=リノール酸>オレイン酸であった.これらはいずれもC18不飽和脂肪酸であり,C18飽和脂訪酸のステアリン酸にはCOX阻害作用は見られなかった.リノレン酸とリノール酸にはCOX-2に対する選択性(SI=10)が認められたが,オレイン酸には選択性は見られなかった.各脂肪酸の効果と収量を考慮すると,栃の実の主要なCOX阻害物質はリノール酸であろう.
- 2007-07-25
著者
-
小藤田 久義
岩手大学農学部
-
佐藤 至
岩手大学農学部獣医公衆衛生学教室
-
津田 修治
岩手大学農学部獣医公衆衛生学教室
-
佐藤 至
岩手大学農学部
-
津田 修治
岩手大
-
津田 修治
岩手大学農学部
-
小藤田 久義
岩手大学農学部森林化学教室
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