林地残材を木質バイオマス燃料として利用する場合のチップ化と運搬コスト
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概要
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伐出作業後林道端に放置された残材をチップ化し,木質バイオマスとしてエネルギー利用することを想定してチップ化と運搬にかかる経費の実証試験を行った。チップ化は残材が集積された山元土場(現地)あるいは市街地のチップをエネルギー利用する仮想プラント(工場)のいずれかで行うものとし,それぞれの地点間35kmをチップあるいは残材の形態でトラック運搬した。それぞれの方法で6.6〜10.3m^3の残材を処理した試験の結果,生産したチップの層積あたり経費は現地チップシステムが5,756円/m^3,工場チップシステムが3,476円/m^3となった。経費の内訳は機械の搬入・搬出費といった固定費の占める割合が大きく,変動費であるチップ化経費のみでは現地チップシステムが515円/m^3,工場チップシステムが441円/m^3とその差は小さかった。処理量を確保した場合を想定して試算すると,残材の材積にして20m^3程度以上であれば熱量換算で重油に匹敵する経済性があることが確かめられた。
- 2004-05-16
著者
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鈴木 保志
高知大学教育研究部自然科学系農学部門
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後藤 純一
高知大学教育研究部自然科学系農学部門
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小原 忠
高知県林業振興・環境部森づくり推進課
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白石 祐治
高知県安芸林業事務所
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森口 敬太
(独)高知大学大学院農学研究科
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鈴木 保志
(独)高知大学農学部
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後藤 純一
(独)高知大学農学部
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稲月 秀昭
高知県森林整備公社
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山口 達也
高知県森林技術センター
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白石 祐治
安芸林業事務所
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小原 忠
高知県森林局
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山口 達也
高知県中央東林業事務所
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山口 達也
高知県嶺北林業振興事務所
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鈴木 保志
高知大
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