離乳期子豚を用いた腸管毒血症大腸菌実験感染系におけるEnterococcus faecalis殺菌菌体(EC-12)の低濃度における浮腫病予防性評価(解剖学)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
豚の浮腫病(ED)はShiga toxin 2e産生大腸菌(STEC)によって発症する.EDが日本で頻繁に発生し始め,抗菌剤の使用が耐性STECを増加させたことから,抗菌剤以外で浮腫病予防に有用な畜産資材の開発が求められている.以前実施した我々の研究で,STEC陽性農場にEnterococcus faecalis EC-12株の殺菌菌体(EC-12)を0.05%(w/w)のドーズで経口投与することで死亡率を低下させることができた.本研究では,STEC実験感染系を豚のEDモデルとして用い,低濃度でのEC-12のED予防効果を評価した.21日齢豚を15頭導入し,5群[基礎飼料・感染群,EC-12 0.005,0.01,0.05%(w/w)投与・感染群,基礎飼料・非感染群]に分けた.胃消化耐性カプセルを用いて25,26,27日齢にSTECを投与し,感染させた.32日齢で全頭解剖した.日増体量,飼料要求率,眼周囲浮腫がEC-12 0.05%投与群で改善したが,低濃度群では改善しなかった.以上の結果から,離乳期子豚におけるSTEC感染による臨床症状を改善するには,EC-12を0.05%経口投与する必要がある.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2007-02-25
著者
-
中山 啓三
栄養・病理学研究所
-
牛田 一成
京都府立大学大学院農学研究科動物機能学講座
-
中西 信夫
(株)京都動物検査センター
-
塚原 隆充
京都府立大学大学院農学研究科動物機能学
-
牛田 一成
京都府立大学 農
-
塚原 隆充
京都府立大学大学院農学研究科動物機能学講座:(株)栄養・病理学研究所
-
松原 範宜
コンビ(株)商品開発部
-
松原 範宜
コンビ
-
井上 亮
京都府立大学大学院農学研究科動物機能学:栄養・病理学研究所
-
中西 信夫
京都動物検査センター
-
牛田 一成
京都府立大学大学院農学研究科
関連論文
- 125 食物アレルギーと小腸(第10報)フラクトオリゴ糖の長期間投与による食物抗原感作の予防効果について
- 124 食物アレルギーと小腸(第9報)フラクトオリゴ糖による食物抗原感作の予防効果について
- 育児環境とおしゃぶりの関連性
- 植物多糖体C-UPIIIを投与した子豚の成長および単球の貪食能の活性化
- 持続性アモキシシリン注射剤(DT-1688)と既存ペニシリン系製剤の豚の細菌性肺炎に対する野外臨床試験における効果比較
- 実験的豚胸膜肺炎に対するリン酸チルミコシン製剤の効果試験
- Brachyspira hyodysenteriae又はB.pilosicoli陽性農場における糞便中有機酸の特徴(細菌学)
- ブタ盲腸内硫酸還元のpH依存性
- ブタ盲腸内硫酸還元のpH依存性
- ブタ盲腸内容液による難消化性オリゴ糖発酵に及ぼすpHの影響
- ブタ盲腸内容液による難消化性オリゴ糖発酵に及ぼすpHの影響
- 嫌気性ルーメンツボカビ菌 Piromyces sp. P1 によるセルロース分解とメタン菌の存在(農学部門)
- プロピオン酸ナトリウムがめん羊のル-メンにおける藻菌数と属構成に及ぼす影響〔英文〕
- 5種の異なる炭水化物源で生育した藻菌Neocallimastix sp.N1とPiromyces sp.P1の菌体外繊維分解関連酵素〔英文〕
- ル-メン藻菌の純粋培養系およびメタン生成菌との混合培養系におけるセルロ-ス利用に及ぼすパラクマル酸の影響〔英文〕
- 中鎖脂肪酸とその誘導体がインビトロル-メン発酵に及ぼす影響(短報)〔英文〕
- フェノ-ル酸が繊毛虫存在時あるいは除去時のル-メン微生物叢によるガスおよびVFA生成に及ぼす影響〔英文〕
- 大型貧毛虫類の存在がル-メン細菌叢,小型貧毛虫叢およびインビトロセルロ-ス,キシラン分解に及ぼす影響〔英文〕
- 高速液体クロマトグラフィ-によるフォスファチジルコリンの定量と十二指腸における繊毛虫たんぱく質量推定のための使用〔英文〕
- 繊毛虫除去が第1胃内容物のin vitroガス,VFA生成に及ぼす影響〔英文〕
- 濃厚飼料多給めん羊の第1胃内VFAおよびガス産生に及ぼすモネンシン添加の影響〔英文〕
- モネンシンの添加が粗飼料多給めん羊の第一胃内におけるガスおよびVFA産生像に及ぼす影響
- 豚の消化管の特徴 (特集・主な消化器疾病とその対策)
- 養豚先進国、ヨーロッパ諸国の事例より学ぶ 養豚における抗菌性成長促進剤使用の意味について考える
- 抗生物質起因性下痢時の豚大腸上皮縮織の組織学的な構造
- 病原性および非病原性下痢における豚糞便中の有機酸組成(短報)(臨床病理学)
- nHuIFN-αの低用量経口投与による哺乳豚の下痢症予防および発育促進効果
- ブタの健康保持とブタ腸管常在細菌、プロバイオティクス細菌 (企画特集 腸内細菌叢の正常性が豚に果たす役割)
- 161 葛根湯の作用機序の薬理学的検討 : イヌの深部体温と免疫能への影響(33 薬理)
- G-058(31) 葛根湯の作用機序の検討その 2 : イヌのマクロファージ及び好中球の殺菌能への影響
- G-057(31) 葛根湯の作用機序の検討その 1 : イヌの体温と免疫能について
- 葛根湯製剤の作用機序の薬理学的検討 : イヌによる体温上昇と免疫能活性について
- 離乳期および育成期豚へのラクチュロース飼料添加がふん便臭気と成長におよぼす影響
- スルファメトキサゾールとトリメトプリム複合製剤の豚胸膜肺炎に対する野外治療効果試験
- 安息香酸ビコザマイシンの飼料添加投与および水溶液投与による豚での消化管吸収性の比較
- 14. Lactobacillus caseiシロタ株発酵乳によるブタ腸内Lactobacilliの増殖作用
- 新素材レポート 殺菌乳酸菌EC-12に関する最新の知見
- 最近のオーラルケア商品と母親の意識に関する実態調査
- PRRS浸潤農場における植物多糖体飼料添加物S-UPによる子豚の呼吸器症状の抑制効果
- 授乳法の相違によって乳児上顎歯槽部・口蓋の形態は異なるか
- 離乳期子豚を用いた腸管毒血症大腸菌実験感染系におけるEnterococcus faecalis殺菌菌体(EC-12)の低濃度における浮腫病予防性評価(解剖学)
- ブタ浮腫病起因菌である腸管毒血症大腸菌の実験感染と罹患時小腸の病理学的な特徴(解剖学)
- ほ乳期から離乳期子豚における糞便中イムノグロブリンA濃度の低下(免疫学)
- 市販実験動物の作られた大腸内フローラが大腸生理機能研究に及ぼすバイアス
- 実験動物の悪性腫瘍と、ヒトとの比較
- 植物多糖体C-UP IIIによる成牛および子牛の単球の貪食能の活性化
- 植物多糖体C-UP IIIによる犬単球貪食能の活性化
- 大腸における糖質代謝と短鎖脂肪酸
- ル-メン微生物の相互作用をめぐって(4)ル-メンにおける繊維分解性微生物の相互作用
- 飼料・栄養研究(18)そのレビュ-と明日
- ル-メンプロトゾアの機能と意義-4-ル-メン繊毛虫による繊維分解
- ル-メン微生物培養法の進歩-4-ル-メン藻菌(嫌気性ツボカビ類)の単離と同定
- 豚のおなかの細菌と腸内環境改善へのアプローチ (特集 豚のおなか健康 大丈夫?)
- 抗 CA-Gtage IgY 含有タブレットを摂取することによってプラーク形成は抑制されるか
- プロピオン酸ナトリゥムがめん羊のルーメンにおける藻菌数と属構成に及ぼす影響
- ルーメン藻菌の純粋培養系およびメタン生成菌との混合培養系におけるセルロース利用に及ぼすパラクマル酸の影響
- 5種の異なる炭水化物源で生育した藻菌Neocallimastix sp. N1とPiromyces sp. P1の菌体外繊維分解関連酵素
- 中鎖脂肪酸とその誘導体がインビトロルーメン発酵に及ぼす影響
- フェノール酸が繊毛虫存在時あるいは除去時のルーメン微生物叢によるガスおよびVFA生成に及ぼす影響
- 石膏カプセル化メチオニンの反すう胃内溶解性と有効性
- 大型貧毛虫類の存在が, ルーメン細菌叢, 小型貧毛虫叢及びインビトロセルロース, キシラン分解に及ぼす影響
- S. mutans 早期定着小児に対する Ovalgen DC の応用法とその効果について
- 授乳法の相違によって乳児下顎歯列・歯槽部形態は異なるか
- 離乳期子ブタにおける生菌製剤と消化酵素製剤併用投与が消化および大腸発酵におよぼす効果
- ルーメン藻菌研究の最近の動向
- 中鎖および長鎖脂肪酸カルシウム塩の投与がめん羊のルーメン微生物と繊維消化に及ぼす影響
- 繊毛虫除去が第一胃内容物のin uitroガス,VFA生成に及ぼす影響
- 濃厚飼料多給めん羊の第一胃内VFAおよびガス産生に及ぼすモネンシン添加の影響
- モネンシンの添加が粗飼料多給めん羊の第一胃内におけるガスおよびVFA産生像に及ぼす影響
- 1P1-B20 乳児の哺乳行動を規範とした搾乳機による人工***の評価(育児支援メカトロニクス)
- 高齢者におけるLC1乳酸菌長期摂取の感染症防御に対する影響
- 臨床現場で起こったほ乳期又は離乳期下痢に対する殺菌乳酸菌製剤(EC-12)の投与効果
- プロバイオティクスに対する腸管組織の生理応答
- プロバイオティクスに対する腸管組織の生理応答