バスケットボールにおける攻撃開始エリアと攻撃終了形態

概要

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これまで筆者らはバスケットボールのゲームにおける各局面において、ボール獲得状況による防御から攻撃、または攻撃から防御への転換が、そのボール保持の攻撃結果に影響を及ぼすことについて報告してきた。本研究では、攻撃開始エリア(ボール獲得状況におけるボールの状態とその場所)が攻撃終了形態におよぼす影響について調査を行った。ゲームにおける攻撃結果への影響を考慮に入れた攻撃開始エリアは、以下の5ヵ所とした。1.バックコート内 2.フロントコート内 3.バックコートアウト 4.フロントコートサイドラインアウト 5.フロントコートエンドラインアウトゲームにおける1回のボール保持が終了する形態(攻撃結果)は、これまでの調査と同様に以下の3形態とした。1.ショットを試行し成功する 2.ショットを試行し不成功に終わる 3.ショットを試行しない各チームのデータは攻撃終了の3形態のそれぞれについて重回帰分析法による統計処理を行い、有意性の検定を行った。調査の結果、攻撃開始エリアと攻撃終了形態の関連は、バックコート内、バックコートアウトと攻撃終了の全形態にそれぞれ有意な相関が認められた。ゲームにおいては、ほとんどの場合にバックコートの内外から攻撃が開始されるため、すべての攻撃終了形態に影響をおよぼす結果であったと考えられる。ショット成功とフロントコート内に有意な相関関係が認められ、ゲームにおいて1回の攻撃結果を合目的に終了させるためには、攻撃するバスケット近くでアライブのボールを獲得することが要因のひとつと考えられ、そのためのディフェンスの戦術が必要になると考えられる。

バスケットボールにおける攻撃開始エリアと攻撃終了形態

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