農用機関の燃焼ガス漏洩に関する実験的研究(第3報)
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概要
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空冷2サイクル機関につき燃焼ガス漏洩が機関性能に及ぼす影響を検討し, 水冷4サイクルデイーゼル機関については漏洩に伴う各部温度等の経時変化を求めた.(A)空冷2サイクル機関に関しては(1)燃料消費量は漏洩孔の拡大に伴い増加する.燃費率は最小を示す負荷の前後においては急激に増加する.最小燃費率は漏洩孔の如何に関せず3/4負荷の近くにみられる.(2)最大出力は漏洩孔径dの大なるほど減少し, d^2との関係は直線的となる.減少馬力数は漏洩孔の大なるほど増加する.(3)一定燃料消費量における漏洩面積と最大出力の関係を求めたが600gm/hourのとき漏洩孔が3.5mm^2に達すれば運転不能となることが判る.(4)燃料消費量は各部分負荷についてd^2と共に増大する.この傾向は重負荷側において顕著となる.(5)点火栓座温度は漏洩孔の拡大と共に上昇し, 排気ガス温度は逆に低下する.(B)水冷4サイクルデイーゼル機関については(1)漏洩孔と負荷を変化させたときのホッパー水温の上昇を比較した.漏洩孔および負荷の大なるほど昇温は大となる.昇温の見地からd=2.0mmの漏洩は3/4負荷に匹敵する.(2)厳密には始動後燃費率は機関の温度条件が安定するまでは刻々変化(低下)するが, 漏洩および負荷の増大につれて早期に安定値に達する.(3)排気ガス温度は漏洩, 負荷の大なるほど高く, かつ早期に安定値に達する.
- 鹿児島大学の論文
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