農用機関における運転条件と筒温特性について
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概要
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筒温因子により命数, 性能を大きく左右される空冷高速機関につき, 運転条件に伴う筒温特性を検討し, 次の結果を得た.(1)混合比一定なれば筒温はクランク軸の回転数に応じてほぼ直線的に上昇する.(2)筒温は負荷の増加に応じて上昇するが, 筒温上昇率は重負荷側において大である.(3)筒温の最高値は正規混合比附近にあり, 排気ガスの最高値はやや過薄側にある.(4)重負荷連続運転に耐えうる筒温, 短時間の使用にのみ許容される限界筒温を示した.(5)空, 水冷機関の筒温を比較した.空燃比に対する傾向は類似し, 正規混合比附近で最高となる.負荷の増加に伴う筒温上昇は空冷が大で, 重負荷側においては温度差を増大する.(6)ノッキング発生時の筒温経過数例について検討した.ガスの稀薄化によるノッキング発生は筒温219℃(点火栓座)であつたに拘らず, 負加の増加によるノッキング突入は286℃を示した.このように運転条件によつて大差を生ずることは取扱上示唆する所が大きい.通常運転下において負荷の増加によるノッキングは特に激しい様相を呈し易い.
- 鹿児島大学の論文
- 1956-11-30
著者
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