豚の皮膚温度に関する研究
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概要
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環境温度が10℃から30℃に上昇した場合の皮膚温度に対する影響を10頭のバークシヤー種牝豚について研究した.結果を要約すれば次の通りである.1)豚の皮膚温度は環境温度に緊密に関連して変動する.しかし, 皮膚温度と直腸温との差は, 環境温度の上昇に伴つて減少する.2)環境温度が寒冷になるに従つて, 尾, 耳, 鼻鏡及び蹄の皮膚温度は, 顕著に低下するが, 躯幹部及び頭の変化は少い.3)かような低下は, 15〜25℃の環境温度の快感帯で最も著しいので, 尾, 耳, 鼻鏡及び蹄の皮膚温度の曲線は"S"字状を示す.4)直腸温と環境温度の各々は, 平均皮膚温度との間に有意の相関がある.直腸温の影響を除いた平均皮膚温度と環境温度との間の偏相関は有意であるが, 環境温度の影響を除いた直腸温と平均皮膚温度との間の偏相関は有意ではない.5)皮膚温度の変異は, 皮膚温度が高く維持されている部位が, 低く維持されている部位よりも比較的小さい.また, 環境温度が上昇するに従つて, それは小となる.
- 鹿児島大学の論文
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