看護ジレンマに対する学生の対処過程の変化とその要因 : 3事例の分析から
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概要
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本研究の目的は、学生の看護ジレンマに対する対処過程の変化の要因を明らかにするものである。今回水野らの倫理教育に関する研究枠組みを使用し、5件以上看護ジレンマ日誌を提出した学生3名の記録を分析した。学生の対処過程の要因には、実習場所の移動、看護ジレンマの内容、教員の対応、の3点が大きく関わっていた。実習場所が変わり、慣れない環境下で感じたジレンマに対する対処過程は低い傾向にあり、それはスタッフや病棟のケアの方針が色濃くでている入浴、食事介助、手術場面などで多くみられた。また同じ実習の積み重ねにおいては対処過程は同じか、むしろ上昇していた。教員が学生の考えの橋渡しや行動を認めることは、学生が次の行動を起こし、対処レベルを上げる要因になった。教員は学生のジレンマの対処過程がどの段階にあるのか把握し、意図的関わりが重要である。
- 2005-12-25
著者
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