群馬県烏川中流域の第四紀末期の液状化履歴と変動史
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概要
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筆者らは,群馬県烏川流域のローム・黒土層中で過去約2.4万年間に6層準の液状化構造を識別した.このローム・黒土層は,調査地域から約30km西に位置する浅間火山起源の年代が明らかないくつかの軽石層を挟在する.古い液状化構造は,液状化物質が上位の軽石層をつきやぶって噴出し,さらに若い火山灰に被覆されることを示す.軽石層の層準にもとづいて液状化の発生時期を整理すると,新期のものから次のようである.1)西暦1108(天仁元)年以後-1783(天明三)年以前,2)西暦818(弘仁九)年,3)1万年前より若い時期,4)1.6万年前'後-1.4万年前'前,5)2万年前より少し古い時期,6)2.4万年前より少し若い時期である.1万年より若い地震は,大規模な高崎泥流発生のヒキガネとなり,また湯殿山巨大地すべりを再活動させた.烏川におけるこれらの古い液状化現象地盤変動は,北関東平野の南西を画する烏川構造線あるいは深谷断層系北部セグメントの活動と密接に関連した可能性が高い.
- 2001-07-25
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