自閉症教育とテクノロジー〈〈特集〉障害のある人のコミュニケーションと支援)
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概要
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本稿では、筆者がこれまで行ってきた障害児教育とテクノロジーに関する研究を紹介した。はじめに、最先端のテクノロジーを障害児教育の現場で活用した実践を示した。次に、テクノロジー研究で得られた知見、特にロボット開発で得られた知見を自閉症教育に応用した実践を紹介した。現在、「教師から自閉症児へ」という一方的な教育方法に対する「行き詰まり」が認められる。この「行き詰まり」は、ロボット開発において1980年代に起こった行き詰まり、つまり「フレーム問題」と同様のものである。「フレーム問題」に陥ったロボット開発の現場におけるパラダイムシフトを参考にして、筆者はひとりの自閉症児と17年にわたり関わってきた。筆者が選択した方法は、周りの人々や環境・状況との関係性を大切にしながら子ども自らが持つ「学ぶ力」の発達を支援してゆくという方法であり、それは1980年代から認知科学において主張されるようになった「状況的学習論」に基づいていた。
- 全国障害者問題研究会の論文
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