抑制入力によるsynfire chainの制御(一般,ベイズ情報処理及び一般)
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概要
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synfire chainとはニューロンの同期的な発火の集合がニューロン群の間を連鎖的に伝搬する現象である.多くの先行研究がsynfire chainを発火を伝達する固定したケーブルとして議論しており,これをフレキシブルにコントロールする研究は殆どなされていない.本研究はsynfire chainを外部からの信号によってフレキシブルに制御しうるかを検討するために,Hodgkin-Huxleyモデルを用いた数値解析を行った.シミュレーションの結果,synfire chainのパルスパケット入力前約6msでの短時間の抑制入力はsynfire chainの伝播を最も強く促進した.一方でパルスパケット入力後1msの抑制入力はsynfire chainの伝播を最も強く減衰させた.そしてこれらの中間のタイミングの抑制入力によって,伝播の度合を連続的にコントロールしうることが示された.以上よりsynfire chainは外部からの抑制入力によって制御することが可能であり,よりフレキシブルで機能的な働きを行いうる可能性が示唆された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2006-10-04
著者
-
岡田 真人
独立行政法人 家畜改良センター奥羽牧場
-
岡田 真人
理研bsi:東京大学
-
篠崎 隆志
理研bsi
-
加藤 英之
理研BSI
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篠崎 隆志
独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター
-
加藤 英之
独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター
-
浦久保 秀俊
東京大学理学系研究科
-
加藤 英之
東京大学理学部
-
加藤 英之
理化学研究所bsi脳回路モデル研究チーム
-
浦久保 秀俊
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻
-
篠崎 隆志
独立行政法人情報通信研究機構脳情報通信研究室
-
篠崎 隆志
独立行政法人情報通信研究機構 脳情報通信研究室
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