密封小線源療法施行前内分泌療法による前立腺体積縮小効果

元データ 2006-11-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

(目的)前立腺癌に対するI-125密封小線源療法施行前の内分泌療法による前立腺体積の縮小率に関しての検討を行った.(対象と方法)当院において,2003年9月より2005年3月の間にI-125密封小線源療法が施行された110例を対象とした.前立腺癌診断時および密封小線源療法施行前の前立腺体積を経直腸的超音波検査により測定し,それぞれの前立腺縮小率(縮小後の縮小前の体積に対する割合)を計算した.さらに前立腺縮小率と病理組織学的因子,臨床因子との関連について検討した.(結果)抗アンドロゲン剤単独群では縮小率は平均83%,LHRHアゴニスト単独群では平均63%であり,LHRHアゴニストと抗アンドロゲン剤の併用群では平均60%であった.いずれも無治療群と比較すると縮小率に有意差が認められた.LHRHアゴニストを投与した53例において,Mann-Whitney U検定では前立腺縮小率と前立腺体積との間に有意な相関が認められた(p<0.0001).単回帰分析においても前立腺縮小率と内分泌療法前の前立腺体積との間にのみ有意な相関が認められた(p=0.0016).(結論)小線源療法施行前の抗アンドロゲン剤単独投与の前立腺体積縮小のための手段としての有効性が示された.前立腺体積の大きな症例ではLHRHアゴニストの単独投与あるいは抗アンドロゲン剤との併用によってより確実な前立腺体積の縮小が期待できると考えられた.

著者

萬 篤憲 国立東京医療センター・放射線教室
萬 篤憲 国立病院機構東京医療センター 泌尿器科
斉藤 史郎 独立行政法人東京医療センター泌尿器科
斉藤 史郎 国立病院機構東京医療センター泌尿器科
水野 隆一 厚生労働省前立腺全摘クリニルパス研究班
小杉 道男 独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
戸矢 和仁 独立行政法人国立病院機構東京医療センター放射線科
萬 篤憲 独立行政法人国立病院機構東京医療センター放射線科
門間 哲雄 独立行政法人国立病院機構埼玉病院泌尿器科
斉藤 史郎 独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
長谷川 政徳 慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
小杉 道男 国立病院機構東京医療センター泌尿器科
戸矢 和仁 国立病院機構東京医療センター放射線科
小杉 道男 東京医科大学泌尿器学講座
水野 隆一 独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
長谷川 政徳 独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
大橋 俊夫 独立行政法人国立病院機構東京医療センター放射線科
萬 篤憲 国立病院機構東京医療センター放射線科
門間 哲雄 国立病院機構埼玉病院泌尿器科
大橋 俊夫 慶應義塾大学医学部放射線治療科
斉藤 史郎 独立行政法人国立病院機構東京医療センター

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