原木市売市場の機能変化に関する考察 : 大分県日田地域を事例に
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概要
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国産材価格が下落し,伐出生産をしても殆ど利益を期待できない現在の状況下で,主要な原木流通ルートである原木市売市場は,どのようにして事業量を確保しているのか.これらを明らかにする事を目的に,原木市売市場の集荷構造の変化及び機能変化に関する考察を行った.全国的なスギ並材産地であり,素材流通に原木市場が特に大きな意味を有する日田地域で調査を行った結果,次の4点が明らかになった.1.原木市売市場自社出荷,特に自社持山からの供給の増加2.出荷量上位者の占める割合の増加3.市場金融機構(前渡金)依存度と目的の変化4.集荷範囲の拡大これらの変化から,かつて零細な森林所有者と製材工場とを結び価格形成力を有すると言われた原木市売市場であるが,国内林業を取り巻く環境が激変する中,その機能において強力な集荷能力の方へ重点が移ってきていると思われる.The aim of this paper is to clarify the change of cargo booking structure and functional shift of log auction market under the present circumstance where domestic timber price depreciates, almost doing exploitation production cannot expect the profit. Hita area is the nationwide producing area of cedar ordinary wood, and the market has especially important meaning in material circulation. The result of analysis of log auction market in Hita area showed the following 4 points. 1. Increase of the log auction market itself shipment, especially from itself company-owned forest 2. Increase of the ratio which the quantity of shipment superior companies occupies 3. Change of degree of dependence and utilization object of financial machinery 4. Enlargement of cargo booking range From these change, while the environment which surrounds domestic forestry changes suddenly, it is thought that the function of log auction market has been shifting away from tying with the small forest owner and the sawmill and formation of log price to merely the source of supply.
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