インターネット上の通信と経路情報の相関関係に関する研究(インターネット及び一般)

概要

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本論文では九州大学と九州ギガポッププロジェクト(QGPOP)の経路情報及びフローデータを利用し,ASパス長の変化と実際にインターネット上に流れるフローデータとの相関関係についての解析,及びある組織における通信相手の分布の解析を行った.実際にインターネット上に流れる通信データと各種データとの相関関係を解析することで,今後必要になってくるであろう経路や改善すべき経路などを知ることができ,インターネット構築に有用なデータを得ることができる.QGPOPのフローデータに対して,パケット数,フロー数とASパス長の相関関係を解析したところ,年間を通して平均ASパス長には増加傾向が見られた.しかし,解析データを一般的に利用される通信であるウェブアクセスに限定したところ,フロー数から計算した平均ASパス長については減少傾向が見られた.九州大学の通信相手分布解析の結果,通信全体では最大で全ASの約半数との通信がみられた.しかし,通信データをウェブアクセスに絞って解析を行うと,年間を通じて九州大学の通信の80%はインターネット全体の0.4%の組織を相手とする通信に偏っていることが示された.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-10-23