集中内観法における自己変容に関する研究(その1)
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概要
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集中内観法の有効性に関する事例研究は多く見られるが、集団的に調査をした研究は非常に少なく思われる。そこで15ケ月間にM内観研修所を訪れた内観研修参加者のうち研究協力に同意の得られた265名を対象に調査研究を行った。研究の主たる目的は、参加者の参加動機、内観法実施の前後における感情や意識の変化の状況、内観過程中の辛かった時期やその時の感情や意識、気持の変化が現れたときの状況などを検討し、自己変容の心理的要因を明らかにすることにある。結果として、内観参加者は男女ほぼ同率、各年代による参加に大差はないが、やや20代女性が多く、60歳以上の参加は非常に少なかった。内観過程おいて、心理的身体的苦痛は90.2%の人にあり、2日目頃から起こり3日目がそのピークとなる。苦痛は、雑念が浮かんで内観の深まらない辛さが最も多く、他に内観実施に対する疑問、抵抗,被拘禁感、逃げ出したい気持、内観の進展に伴って起こる自分の醜さ、情けなさを知る辛さ等があった。しかし耐えて続けて実施することにより、後期には84.2%の人に心の変化が現れている。気持の安らぎ、自己覚知と他者理解、ものの見方、見え方の変化が現れ、終了後多くが、達成・成就感、清明感、自己肯定を得ることができていた。
- 日本赤十字九州国際看護大学の論文
- 2005-12-25
著者
-
坂本 洋子
日本赤十字九州国際看護大学
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藤野 ユリ子
元日本赤十字九州国際看護大学
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森本 淳子
元日本赤十字九州国際看護大学
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森本 淳子
慶應義塾大学政策・メディア研究科
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森本 淳子
日本赤十字九州国際看護大学
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藤野 ユリ子
日本赤十字九州国際看護大学
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坂本 洋子
日本赤十字九州国際看護大
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森本 淳子
日本学術振興会:日本大学
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森本 淳子
日本大学大学院生物資源科学研究科
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森本 淳子
北海道大学農学院
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