β-アミロイド凝集に及ぼすトレハロースの効果(平成17年度 第51回低温低物工学会研究報告)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The effect of trehalose on the aggregation of β-amyloid (Aβ) was investigated using quartz crystal microbalance (QCM) and circular dichroism spectroscopy (CD). Here we prepared three types of host Aβ-guest Aβ systems differing in a combination of their secondary structures: namely, β-sheet-β-sheet (system (1)), β-sheet-random coil (system(2)) and random coil-random coil (system(3)). The host Aβ was fixed on the electrode of QCM, and the guest Aβ was dissolved in a buffer solution. The host-guest interaction was monitored through a frequency shift (ΔF) of the quartz vibration: a larger ΔF value means the occurrence of a larger degree of host-guest aggregation. When disaccharide (trehalose, neotrehalose or maltose) was added in the above system, the time dependent profile of ΔF was significantly affected. In systems (1) and (2), any of these disaccharides depressed significantly the host-guest aggregation: maltose and trehalose exhibited the strongest effect in systems (1) and (2), respectively. Interestingly, in system(3), trehalose rather promoted the aggregation compared with the control (without disaccharide), while both maltose and neotrehalose depressed the aggregation as much as in the cases of systems (1) and (2). The results of systems (2) and (3) imply that trehalose more strongly interacts with Aβ in a random coil than that in p-sheets. In fact, CD measurements indicated that trehalose retarded the transformation of Aβ from a random coil to β-sheet. Taken together, these results open up the possibility that trehalose modifies the aggregation process of Aβ through its preferential interaction with the random coil state of Aβ.
- 2005-12-30
著者
-
櫻井 実
東京工業大学バイオ研究基盤支援総合センター
-
星 美奈子
三菱生命研・アルツハイマー病研究グループ、東工大・院生命理工
-
岡畑 恵雄
東京工業大学生命理工学部
-
岡畑 恵雄
東京工業大学フロンティア創造共同研究センター
-
岡畑 恵雄
東京工業大学大学院生命理工学研究科
-
古澤 宏幸
東京工業大学生体分子機能工学教室
-
古沢 宏幸
東京工大 大学院生命理工学研究科
-
渡邉 亜沙子
東京工業大学バイオ研究基盤支援総合センター
-
星 美奈子
東京工業大学大学院生命理工学研究科
-
岡畑 恵雄
東京工業大学 生体分子工学科
-
古澤 宏幸
東京工業大学大学院生命理工学研究科生体分子機能工学専攻
-
古澤 宏幸
東京工業大学大学院生命理工学研究科
-
櫻井 実
東京工業大学
関連論文
- モデル系を用いたグループ3LEAタンパク質の乾燥誘導構造変化に関する研究(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- 20. 乾燥履歴がネムリユスリカ幼虫の蘇生能力に与える影響(平成20年度第54回低温生物工学会年会)
- 3. NMRおよび量子化学計算によるトレハロースの抗酸化作用の研究(第49回低温生物工学会研究報告)
- 4. 超臨界CO_2抽出法を用いたトレハロース無水物(form II)の効果的な生成法(平成14年度第48回低温生物工学会研究報告)
- 3. ヒドロゲルの膨潤挙動に及ぼす糖の効果(平成14年度第48回低温生物工学会研究報告)
- 11. 酵母のアルコール耐性発現におけるトレハロースの役割(平成13年度第47回低温生物工学会研究報告)
- 5. FTIRを用いたトレハロース無水物(form II)の特性に関する研究(平成13年度第47回低温生物工学会研究報告)
- 酵母のアルコール耐性発現におけるトレハロースの役割
- DNA/アミノ酸エステル複合体の合成と物理化学性質
- DNA/脂質複合体の抗菌性について : 真菌への抗菌性
- DNA/脂質複合体の抗菌性について
- 11.人工脂質修飾FGFの合成とその歯科的応用(第25回福岡歯科大学学会総会抄録)
- 人工脂質修飾タンパク質の合成とその歯科的応用-人工脂質修飾BMPについて
- 人工脂質修飾タンパク質の合成とその歯科的応用-人工脂質修飾b-FGFについて-
- 水晶発振子型脂質膜センサーを用いた渋味評価法の開発
- トレハロースとベンゼンの相互作用に関する計算機シミュレーション(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- トレハロースとベンゼン化合物との相互作用(平成17年度 第51回低温低物工学会研究報告)
- トレハロースによる不飽和脂肪酸のラジカル酸化抑制作用
- グリコシルトレハロースのガラス転移温度(平成16年度 第50回低温生物工学会研究報告)
- 水/エタノール系における不飽和脂肪酸の酸化に及ぼすトレハロースの影響
- トレハロースが鍵を握る昆虫の極限乾燥耐性
- 雨で蘇る乾燥昆虫の謎 : ガラス化したトレハロースが水代替作用
- 教科書問題
- 8. 分子動力学計算によるトレハロースとネオトレハロースのガラス状態の比較(平成20年度第54回低温生物工学会年会)
- トレハロースが鍵を握る昆虫の極限乾燥耐性の仕組み
- ネムリユスリカ由来LEAタンパク質の高次構造に与える乾燥履歴の影響(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- 3P260 イ***ー蛋白質のM中間体から暗状態への回復過程の計算化学的研究(光生物(視覚・光受容),ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- 3P125 水溶液中におけるイノシトール異性体とβ-アミロイド間相互作用に関する分子動力学シミュレーション(水・水和/電解質,ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- 3P124 分子動力学シミュレーションとFT-IRを用いたアモルファストレハロースの水素結合特性の解析(水・水和/電解質,ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- 3P086 小タンパク質の折り畳み過程に関する電子波動関数の解析(蛋白質(物性(安定性、折れ畳みなど)),ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- DNAフイルムの生体材料への応用 : 人工脂質および人工脂質/DNA複合体の細胞毒性について
- 人工脂質, 抗生物質, サイトカインのDNAへの反応性 - 水晶発振装置による検討 -
- 水和特性及び相転移挙動から探るトレハロースの生体物質保護機構
- Poly (2 - methoxyethylacrylate) (PMEA) を用いた新規な血液適合性表面 - PMEA表面へのタンパク質吸着挙動 -
- 水晶発振子を用いた薬物のin vitro皮膚透過迅速測定法に関する検討 : Rapid measurement of in vitro skin permeation of a drug using quartz crystal microbalance
- FTIRを用いたトレハロース無水物 (form II) の特性に関する研究
- 11. 酵母のストレス耐性発現におけるトレハロースの役割2(平成11年度第45回低温生物工学会研究報告)
- 脂質膜センサーを用いたビール、発泡酒の苦味評価(1999年度日本味と匂学会第33回大会)
- 超臨界流体を媒体にした生体触媒反応
- 酵素反応を重さで測る
- 糖鎖の伸長・分解に関わる酵素反応を重さで測る
- 超臨界流体による酵素反応の制御 (特集 生体触媒反応とプロセス)
- BIO REVIEW 超臨界流体中での酵素反応の制御
- 超臨界流体中での酵素反応の制御 - 超臨界フルオロフォルム中での脂質修飾リパーゼを用いた不斉選択的エステル化反応
- 超臨界フルオロフォルム中での温度や圧力変化を利用した溶媒和による反応の制御--脂質修飾リパーゼを用いた不斉選択的エステル化反応を例として (超臨界最新技術特集第5号)
- 超臨界流体中での酵素触媒反応
- 超臨界流体を反応媒体とした酵素触媒反応
- 生体触媒を使いこなす(5)超臨界流体中での生体触媒反応
- 超臨界流体中での生体触媒反応-酵素は超臨界流体中でも働くことができるか-
- 酵素を有機溶媒に溶かして配糖化反応を行う
- 有機溶媒中の均一系生体触媒反応
- トレハロースと細胞膜の相互作用に関するMDシミュレーション(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- ネムリユスリカの幼虫におけるクリプトビオシスの物理化学的性質 : トレハロースのガラス化の重要性(平成17年度 第51回低温低物工学会研究報告)
- ネムリユスリカの乾燥耐性メカニズムに関する物理化学的研究(平成16年度 第50回低温生物工学会研究報告)
- 水晶発振子を用いた薬物のin vitro皮膚透過迅速測定法に関する検討
- 高分子を語る : 20-30代から
- DNA/糖脂質複合体の細胞内導入と遺伝子発現活性
- DNAから作るEL素子 (特集:分子性材料と分子素子)
- 糖鎖関連酵素反応のリアルタイムモニタリング
- 脂質膜被覆水晶発振子を使用したフェノール誘導体の脱共役作用の評価
- DNAハイブリダイゼーションの観察における水晶発振子法と表面プラズモン共鳴法の比較
- 水晶発振子を用いた生体分子の水和と粘弾性の定量化
- β-アミロイド凝集に及ぼすトレハロースの効果(平成17年度 第51回低温低物工学会研究報告)
- 1P072 β-アミロイド凝集に及ぼす水代替物質トレハロースの効果(蛋白質 C) 物生(安定性、折れたたみなど)))
- 超微量天秤で分子を測る
- 気-水界面での生体分子認識を重さで測る : 水晶発振子マイクロバランス法の応用
- 生体高分子の大きさ,形態,局所構造,物性,リガンド相互作用の測定装置 水晶発振子マイクロバランス法 (バイオ高性能機器・新技術利用マニュアル) -- (各種解析装置の原理と使用例)
- 水晶発振子マイクロバランス法を用いるバイオセンサ
- 水晶発振子マイクロバランス法を用いたDNA上分子の解析
- 酵素反応を重さで測る"QCMのポテンシャル"(QCMの新展開 : 生体分子間相互作用解析への応用)
- 次世代に残せる研究分野
- 2S02 固体^P, ^C NMRによるリン脂質 : ポリペプチド複合体の構造研究
- 水晶発振子を用いる遺伝子センサ
- 乾燥状態におけるDNAと二糖の相互作用(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- なぜ9時-9時なのか?
- 合成二分子膜(1977年 : 国武豊喜)
- 味覚や臭覚を重さで測る
- 共焦点レーザー蛍光顕微鏡を用いたアンチセンス オリゴ核酸/脂質複合体の細胞内局在の解析
- 合成糖脂質を用いたアルブミンの細胞内移行
- 7項 生体分子間相互作用や反応を重さで測る(4節 通研講演会,第5章 国際会議・シンポジウム等)
- サケ由来DNAからつくるEL素子
- 分子認識と酵素反応を重さで測る
- ネムリユスリカ由来の細胞保護タンパク質の機能と低分子ペプチドによる代替 (特集 生体材料・食品の高品質保存技術)
- ナイロンでカプセルをつくる : 界面重合法によるナイロンカプセル膜の調製(デモ実験虎の巻)
- 分子動力学計算によるトレハロースのガラス状態に関する研究(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- コンピュータシミュレーションによるネムリユスリカ由来トレハローストランスポーターTRET1の立体構造予測と動力学解析
- 水溶液中におけるトレハロースとジエンに関する計算機シミュレーション
- モデルペプチドを用いたグループ3LEAタンパク質の乾燥誘導ガラス化の研究
- レプリカ交換MDシミュレーションによるネムリユスリカ由来LEAタンパク質の構造解析
- 分子動力学シミュレーションを用いたGroup3LEAペプチドのタンパク質凝集抑制機能の解析
- 糖の水和とトレハロースの生理機能
- 1SG-03 ATP結合とその加水分解によって駆動されるABCトランスポーターの一方向的構造変化(1SG 水とATPがつくる非対称性,日本生物物理学会第49回年会(2011年度))
- トレハロースと水の相互作用が織りなす細胞保護機能(セミナー「水の動態と生命活動」)
- グループ3LEAタンパク質の22-merモデルペプチドが示すタンパク質凝集抑制効果
- 分子動力学シミュレーションを用いたGroup3LEAペプチドのタンパク質凝集抑制機能の解析
- 分子動力学シミュレーションを用いた Group3LEA ペプチドのタンパク質凝集抑制機能の解析
- LEAペプチドによる巨大リポソームの乾燥保存の試みと分子メカニズムの考察
- グループ3LEAタンパク質のモデルペプチドに関する分子構造及び機能の研究(セミナー「NIAS International Seminar for Cryobiology and Cryotechnology」)
- グループ3LEAタンパク質のモデルペプチドによるリポソーム乾燥保護効果