試行の歴史社会学・試論1 : 先史時代における人間の諸活動と試行
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概要
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本論は試行の歴史社会学に向けた最初の試論である。私が意図する試行の歴史社会学とは,人間が何か,あるいは誰かをテストしたり調べたり挑戦するといった行為が,人間の歴史においていかなる意義を有するのか,を社会学的に探求することである。方法論としては,暫定的に「解釈学型」の研究戦略を採用する。この方法は,ある一般モデルを演繹的に歴史現象に適用したり,因果的規則性を発見したりするのではなく,様々な概念を用いて有意味な歴史的解釈を目指すものである。ただし,今後研究を進める過程で何らかの一般モデルや規則性,類型を見出す可能性を否定しない。まず,先史時代における人間の諸活動が試行の観点から解釈される。議論の主たる要点は,道具の製作,火の使用,言語の発明,装飾と衣服,芸術と宗教といった人間特有の諸活動の出現が,試行の発展と密接な関係がある,ということである。
著者
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