鳥取県南西部の中新統多里累層から産出したツルナガウミタケガイモドキ(新称)
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概要
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日本の中新統稀産種のツルナガウミタケガイモドキ(Pholadomya turunagai Tan)を鳥取県南西部の多里累層から記載した。本種はかってPholadomya cf. puschi Goldfussとして報告されたが(Yokoyama, 1927), 殻頂角の大きいこと, 放射肋の数が多いことからTan(1940)が台湾の海山層から報告したPholadomya turunagai Tanに同定される。本種は共産する他の二枚貝化石が離弁でラミナに沿って産出するのに対して, 合弁で殻の長軸が傾き, 現生種のミルクイガイTresus keenae (Kuroda and Habe)の姿勢に近い状況で産出することから, 深潜没者で, 生息時の姿勢を保持しているものと考えられる。現生種のウミタケガイモドキは50∿200mの海域に生息するが, 本種は共産する軟体動物化石, 有孔虫化石の群集構成および岩相から判断すると, 熱帯から亜熱帯の上部浅海帯の砂底に生息したものと考えられる。
- 日本貝類学会の論文
- 1995-12-31
著者
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