中国・内蒙古自治区の馬飼育環境土壌中のRhodococcus equi(短報)(細菌学)

概要

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中国・内蒙古自治区の在来馬におけるRhodococcus equiの分離や分布については殆ど知られていない.モンゴルの東に接するホロンバイル草原,南に接するシリンゴル草原,さらに都市化された通遼市とその近郊で馬が飼育されている環境から108検体の土壌を採取した.R. equiの分離率は,ホロンバイル草原とシリンゴル草原の25.9%から30.0%に比べ通遼市とその近郊では82.3%と有意に高く,さらに,分離菌数の平均値も約10倍高かった.分離した488株を毒力関連15-17kDa抗原(VapA)と20kDa抗原(VapB)遺伝子をPCRで検索したが,全て陰性となり無毒株と判定された.無毒株のプラスミドプロファイルから異なる大きさの潜在プラスミドを13.3%から21.5%保有することが明らかとなった.中国・内蒙古自治区の成績は,モンゴルにおける無毒株さえも分離されなかった成績(J. Vet. Med. Sci. 67:611-613,2005)と明らかに村照的であり,この違いは遊牧民が土地に定着しているか否かを反映している可能性が示唆された.
2006-07-25