多人数グループ内での間接的互恵性の進化 : Standing評判基準の効果(参加型シミュレーション,<特集>マルチエージェントの理論と応用)
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概要
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社会的ジレンマにおける協力の形成・維持は人間社会や生態系にとって重要な問題であり,社会生物学,社会心理学,経済学など様々な分野で研究されている.間接的互恵性に関する一連の研究では,評判の効果を導入することにより,間接的互恵性に基づく協力関係が成立しうることが示されている.しかし,これらの研究で前提となっているのは主に2者間の相互作用である.現実の社会や生態系では多くの場合,3者以上の間の相互作用も重要になる.本研究では,様々な評判基準や行動基準の下での「評判が存在する状況における多人数グループ内(3者以上の相互作用)での協力行動の進化」を分析した.その結果,以下のことが明らかになった.(1)すべての評判基準,行動基準の組合せの下で,グループの人数が増加すると協調関係を形成・維持するのが困難になる,(2)他人の行動の理由を思い諮り2者間の協力行動の進化を安定化する評判基準(standing)が,他人の行動の理由を思い諮らない評判基準(image scoring)に比べて,必ずしも多人数間の協力行動を促進するとは限らない.
- 2006-05-15
著者
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秋山 英三
筑波大学大学院システム情報工学研究科:京都大学大学院情報学研究科
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鈴木 真介
筑波大学システム情報工学研究科
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鈴木 真介
筑波大学大学院システム情報工学研究科
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秋山 英三
筑波大学大学院システム情報工学研究科
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