n人囚人のジレンマゲームにおける2種類の互恵的協力行動の進化(セッション1)
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概要
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非血縁個体間でみられる協力行動の進化は,しばしば直接的互恵性の理論と間接的互恵性の理論によって説明される.本研究では,直接的互恵性に基づく協力行動の進化と間接的互恵性に基づく協力行動の進化を比較した.計算機シミュレーションによる分析の結果以下のことが分かった:(1)グループの人数が多いとき,間接的互恵性に基づく協力行動は直接的互恵性に基づく協力行動に比べて進化しにくい;(2)グループの人数が少ないときは,「一人でも評判の悪いメンバーがいるグループ内での裏切りを正当な行為とみなす」評判基準(standing)を用いることで,間接的互恵性に基づく協力行動は直接的互恵性に基づく協力行動と同程度に進化しやすくなる.
- 2006-03-28
著者
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秋山 英三
筑波大学大学院システム情報工学研究科:京都大学大学院情報学研究科
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鈴木 真介
筑波大学システム情報工学研究科
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鈴木 真介
筑波大学大学院システム情報工学研究科
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秋山 英三
筑波大学大学院システム情報工学研究科
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