生協食堂の利用からみた大学生の食生活
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概要
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(1)山口大学生協食堂のレシートのデータをもとに、生協食堂利用者の食生活に関する調査を行った。平成12年4〜6月に実施した。調査対象者は16,996人で、そのうち4月は4,597人、5月は61,77人、6月は6,222人であった。(2)生協食堂を利用する学生の栄養価の特徴は、エネルギーは適正または少なめ、塩分は適正であるが一部に過剰摂取があること、「黄」は十分であるが「赤」はほぼ満足「緑」が不足していることが分かった。炭水化物(糖質)を主とする食事をすることで、ビタミンやミネラルが不足しているといえる。(3)1食あたりに費やす金額が大きくなるにつれ、品目数が増えるにつれ、各栄養数値も高くなった。セルフバーを除いて分析を行ったことも一因と考えられるが、緑の点数にはほとんど変化がみられず、6品目取った場合も目標点数に達しなかった。(4)利用者数の多かった12時台と16時台について比較した結果、品目数は違いがみられなかったが、金額、エネルギー、塩分、「赤」「緑」「黄」の項目で、16時台が高い数値を示した。(5)5月のメニューで、よく食べられていた丼類、麺類は、ともに単品での摂食が目立った。丼類は汁物を組み合わせるパターンが多かったが、麺類は単品での摂食が非常に多く、栄養バランスが崩れがちであった。(6)5月のセルフバー利用数は896人で5月全体の15%であり、1人平均148.1gであった。セルフバー利用者は「緑」を満足していると考えられた。(7)ビタミン・ミネラル類が不足しがちであることが分かったので、積極的な摂取方法について啓発する必要がある。
- 2003-01-31
著者
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