告知病名と診断書病名の比較検討(その2)
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概要
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平成7年1月から平成9年2月までの14ヶ月間に,腸炎または大腸炎による入院の告知があった359例中診断書で病名が確認できた264例について,告知病名と診断書病名を比較検討した。胃腸炎・潰瘍性大腸炎・過敏性大腸症候群・大腸憩室炎は告知病名から除外した。美化告知の可能性があるものは20例(7.6%),うち主契約条件付となるものは12例(4.5%)であった。その12例の診断書病名は,虚血性腸炎(虚血性大腸炎)6例・潰瘍性大腸炎4例・過敏性大腸症候群1例・たん白漏出性胃腸症1例で,腹部アンギーナはなかった。年齢別では,謝絶例は潰瘍性大腸炎の好発年齢に一致し全例40歳未満で,40歳以上は51例と少数だが重篤な診断書病名はなかった。主契約条件付となるような美化告知の可能性がある例は,虚血性腸炎を含めて12例(4.5%)と,感染症呼吸器疾患の場合の12%に比べ少なかった。若年者の潰瘍性大腸炎の美化告知が問題と思われた。
- 日本保険医学会の論文
- 1997-12-15
著者
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