アブラツツジの一新変種
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概要
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アブラツツジの分布域でこれとごく近縁と見なされる植物が見つかった。群馬県多野郡鬼石町三波川沿いの山地で,10年前に埼玉県秩父郡皆野町在住の浅見集氏によって採集され,同氏の庭で育てられてきたものである。新植物の著しい特徴は一見ドウダンツツジ属と思えない線状披針形ないし,狭披針形の葉をもつことである。また花冠裂片が深く切れ込み,その先端もくびれて反転することがない。しかし花序の形態,とりわけ熟果期においても花梗が上向せずに下垂したままであることなどからアブラツツジまたはコアブラツツジに類縁があると考えられた。新植物の花序の中軸は長白毛が密生し,早落性の苞が認められる。この状態はアブラツツジと同様で,分布域の重なりからもアブラツツジの新変種と認めた。
- 国立科学博物館の論文
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