ホジキン病組織におけるEpstein-Barr Virusの各種同定法とその有用性について
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概要
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21例のホジキン病(HD)と4例のKi-1陽性未分化大細胞型リンパ腫(Ki-1リンパ腫)におけるEpstein-Barr virus (EBV)の有無をEBV-encoded small RNA-1 (EBER-1)を標的としたin situ hybridization (ISH)法, EBV DNAのInternal repeat 1領域を標的としたpolymerase chain reaction (PCR)法, latent membrane protein (LMP)に対する抗体を用いた免疫染色法と異なった3つの方法を用いて検討し,これら腫瘍におけるEBVの関与と,方法による陽性率の違いを明らかにした。EBER-1を標的としたISHでは21例中13例(61.9%)のHDにEBER-1が証明された。EBER-1は, Reed-Sternberg細胞(RS細胞)やHodgkin細胞(H細胞)の核に一致して認められた。PCRではHDの11例(52%)にEBV DNAの存在が証明された。免疫組織学的にはHDの6例の細胞質にLMPが検出された。しかし,Ki-1リンパ腫ではISH, PCR,免疫染色法のいずれにおいてもEBVの存在を確認することができなかった。このように用いる方法によりEBVの検出率に大きな相違が生じることが明らかになった。現時点では, EBVの同定にはEBER-1のISHによる同定が最も検出率が高かったが, PCRで陽性, ISHで陰性の症例やISHで陽性, PCRで陰性の症例も存在したことから,異なった幾つかの方法を組み合わせて用いた方がより検出率を上げることができるものと思われた。
- 北里大学の論文
- 1995-02-28
著者
-
設楽 哲也
北里大学医学部耳鼻咽喉科学教室
-
設楽 哲也
北里大学医学部耳鼻咽喉科
-
高橋 廣臣
北里大学医学部耳鼻咽喉科
-
亀谷 徹
北里大学医学部病理学
-
佐藤 雄一
北里大学医療衛生学部遺伝子検査学
-
亀谷 徹
北里大学医学部病理
-
佐藤 雄一
北里大学医学部病理
-
馬越 智浩
北里大学医学部耳鼻咽喉科
-
馬越 智浩
北里大学耳鼻咽喉科学教室
-
高橋 廣臣
北里大学医学部耳鼻科
-
佐藤 雄一
北里大学医療衛生学部遺伝子検査学研究室
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