低温貯蔵鶏肉の細菌叢と分離菌 Neisseria haemolysanns の諸性質
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概要
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低温貯蔵鶏肉について低温細菌の分布状況を調べ、さらに分離した Neisseria haemolysans (Gemella haemolysans) について、種々の培養条件における発育性とプロテアーゼの生産性およびその一部性質について検討した。結果は次のように要約される。(1) 低温細菌数は生菌数とほぼ同数であり、10^6/gを示した。また、分離細菌の46%以上が Neis-seria であり、その他、Achromobacter、Alcaligene および Streptococcus が多く検出され、これらは広範囲の温度域で発育し得るものであった。(2) 分離細菌の発育至適温度は25〜30℃にあり、発育至適pHは7.0付近であったが、一般にアルカリ側での発育が旺盛であった。また、N-源としてペプトン、アスパラギンおよびアスパラギン酸が、一般に酸性側での発育に有用であった。(3) グルコース添加は尿素との組合わせにおいて、特にアルカリ側での発育を促進するが、ペプトンおよびアミノ酸類との組合わせにおいては必ずしも著しくない。(4) 培養日数とプロテアーゼ生産性を見ると、培養4日および9日後にその活性が最大値を示す。また、両プロテアーゼの至適pHは6〜6.5にあり、至適温度は5〜20℃にある。
- 2002-12-27
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