ケフィールの化学的および微生物学的特質
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
飲用適期とされる熟成24時間後のケフィール発酵液の化学的、微生物学的特徴について調べた。供試ケフィールの一般化学成分は市販牛乳のそれと似ていた。酸度は2.27%、カルシウムは90.21mg/100mgであった。窒素化合物における窒素分布は、全窒素、カゼイン態窒素、水溶性窒素、水溶性タンパク態窒素、プロテオース・ペプトン態窒素、アミノ態窒素、アンモニア態窒素はそれぞれ3.34mg/g、1.76mg/g、1.58mg/g、1.42mg/g、0.34mg/g、0.04mg/gおよび1.01mg/gであった。遊離アミノ酸としてロイシン、グルタミン酸、セリン、アスパラギン酸およびフェニルアラニンが多いことが認められた。また、ケフィールの乳酸菌と推定される菌数は、試料1ml当たり10^5〜10^6の範囲であった。一方、ケフィールの構成乳酸菌として、Streptococcus lactis および Streptococcus raffinolactis、酵母として Candida kefyr が分離された。供試ケフィールの発酵は、酵母による酸、エタノール、炭酸ガスの生成により環境が整えられた後に、乳酸球菌が旺盛に増殖し、特有の風味のある発酵乳となることが考えられた。
- 1997-12-15
著者
関連論文
- Lactobacillus GG 凍結乾燥菌体の血清コレステロール低下作用に関する検討
- 山羊乳チーズの化学的・細菌学的性質
- ウオシュタイプチーズの化学的・細菌学的特質
- 発酵乳中のα-ラクトアルブミンの抗原性
- アイスクリーム中のα-ラクトアルブミンの免疫化学的方法による定量
- ケフィールの化学的および微生物学的特質
- 低温貯蔵鶏肉の細菌叢と分離菌 Neisseria haemolysanns の諸性質
- ホワイトチーズの化学的・微生物学的特質
- ペプシン消化α-ラクトアルブミンより生成される高分子性物質の抗原構造の検索
- ペプシン消化α-ラクトアルブミン中に存在する高分子性物質の抗原性の検索