精神保健の知識と理解に関する研究 : 福祉専門職志向大学生と20代地域住民との比較検討(社会福祉学科共同研究,社会福祉研究分野)
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概要
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ヴィネット呈示によるうつ病および統合失調症の事例に関する認識は、夫々が学生群で36.4%と54.8%で、20代住民群では28.5%と25.5%であり、前者の学生群でやや高い認識度であった。うつ病圏に関してはほぼ近似した認識が出来ているが、統合失調症圏では十分な認知が出来ていないといえるが、一方では両群間における精神保健福祉の理解に対するモティベーションの差を示唆しているのかも知れない。ただ、現時点でこの理由を明確に説明できる要因は不明である。更に、うつ病と統合失調症に対する偏見差別の有り様についても両群間に違いがあった。すなわち、より自分との関係が近くなればなるほど、両群とも関わりに回避傾向は増すのだが、その程度は学生群が20代住民群より若干少ない傾向にあった。地域の人々の偏見差別に関する意識について、学生群ほうつ病例や統合失調症例のいずれにおいても社会の人々は差別する人がそうでない人より多いと認識していたが、20代住民群はうつ病事例においては差別されることは少ないと認識しており、やはり両群間に違いが見られた。これらの点については、様々な要因から今後更に検討していく必要があろう。
- 2005-01-31
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