精神障害におけるQOL
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概要
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QOLあるいは生活の質といった用語が、健康に関わる分野でしばしば耳にされるようになった。医療・保健・福祉の提供者にとって、この概念が広がり、当事者(患者)が自らの健康を保持増進するための方策について主体的に考え参画するきっかけとなることは極めて望ましいことである。通常は、慢性の身体疾患に罹患している人たちにとって話題となることが多いが、精神障害に苦悩する当事者にとっても有用な発想であるはずである。残念ながら、精神障害の当事者からは信頼性あるQOL評価が得られるかという問題が大きく立ちはだかっており、日本国内での研究や実用化が著しく遅れている。本稿では、精神障害の分野でのQOL研究の現状をレビューし、著者らがこれまでに検討してきた結果の要約を紹介し、本領域のさらなる発展を期待したい。
- 長崎国際大学の論文
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